子供に対する過干渉が危険な理由とやめる方法

子育て

子供に対する過干渉はなぜ危険なの?無自覚にやっているとしたら、やめる方法を知りたい。

 

そもそも、過干渉とは何か?ですが、親の思い通りにやらせようとする事です。

 

過干渉が危険なのは、子供自ら考え決定し、行動する力を奪う可能性があるからです。

 

小学生くらいになると、学校の準備、身支度、宿題、習い事、テレビの時間、交友関係など、親としてはつい手出し・口出ししたくなる場面が増えてきます。

 

「早く、歯磨きしなさい!」「今、宿題やってしまいなさい!」「〇〇ちゃんとは遊んじゃダメ!」など、これらは過干渉な声かけです。

 

生活の隅々まで口を出されていると、“言われたらやる”が定着し、時間を見ながら行動を進める(時間を管理する)力が育たず、他人から決められた時間(人生)を生きることになります。

 

過干渉をやめる方法を説明します

 

1. 課題の切り分けをする
2. 支援とお節介を区別する
3. 支援の具体的計画を立て、実行する
4. 自身の不安や心配な気持ちに向き合う
5. 監視しない

1. 課題の切り分けをする

 

過干渉になるときには、子供が失敗しないように、困らないように、口出ししてしまいますが、ある事柄に対して最終的に責任を負うのが誰なのか?その課題が誰のものなのかを明確にします。

 

例えば、朝の身支度を例にとると、学校に遅刻しては困るからという理由で、「歯磨きしなさい!」

「服はこれを着なさい!」と言ってしまうかもしれませんが、“学校に間に合うように支度する”のは子供の課題です。

 

何もかも子供次第で放っておく、という話ではなく、元々子供の課題であるなら、強く指示したり、怒ったりする必要のないものと認識するということです。

 

2. 支援とお節介を区別する

 

「あなたが将来困らないように言ってるのよ」といったものは、だいたい相手のためにはなりません。

 

宿題をなかなかしない子供に向かって、「早くやっちゃいなさい!」と言ったところで、イヤイヤやるか、「今やろうと思ってたのに」と煩がられてしまいます。さらに、宿題を広げてあげて、鉛筆、消しゴムを用意して、「やってごらん」と言うのはお節介です。

 

お節介は相手のことを下にみて、「私がたすけてあげよう」という態度なので、自分に能力がないと言われているような居心地の悪さを感じるのです。

 

支援は、どんな方法であれば宿題に取り組めるのか?を話し合い、親が必要なだけ関わるといったことです。

 

3. 支援の具体的計画を立てて、実行する

 

まず、子供にとって必要な支援が何かを話し合う必要があります。

 

朝、自分で起きることができない時、様々な方法が考えられます。これまでは、親がなんども声を荒げて起こしていたかもしれません。これからは、どうしたら起きられるか、話し合うのです。

 

  • 1度だけ親が声をかける
  • 目覚まし時計を買う
  • カーテンを開け・音楽を流す
  • 今までより30分早く寝る
  • 起きる時間を確認してから寝る

 

幾つでも案を出し合って、2つ以上組み合わせてやってみるのも良いです。子供が自分で出来るようになる手助けをします。

 

4. 自身の不安や心配な気持ちに向き合う

 

子供が遅刻したら、忘れ物したらと心配で、ついあれこれ言ってしまうかもしれません。しかし、同時に子供が失敗をして、それに自分で対処する機会を奪ってしまう可能性もあるのです。

 

手出し、口出しを頻繁にしてしまうのは、親自身が持つ不安や心配に耐えらえないから、子供をちゃんとさせて、解消してもらっている状態です。本人の意思で出来るようになっているわけではありません。

 

心配をすればするほど、子供は信用されていない(自分で出来ると思われていない)と感じます。そして、子供にしてあげているつもりが、助けてあげる親と、助けられる子供として構造上は依存関係になります。

 

少し極端な例ですが、成人しても子供を助けることで自分を保っている人は、子供の自立を阻みます。できない子でいてくれないと困るからです。

 

親自身が感じる不安や心配は、仮に「それが起こるとどうなるの?」と自分に問いかけた時、「人にだらしない親と思われるのが嫌だ」とか「他の子と比べて出来ないのは恥ずかしい」なのかもしれません。

 

人からどう思われるか気になってしまうのは、人をどう思っているかと同じです。人のことを“だらしない”と思う分、そう思われないようにしなくては、という気持ちに囚われます。

 

なぜ、自分が不安や心配を感じるのか、紙に書き出してみると良いです。頭で考えているだけでは、ぼんやりして解決できません。

 

不安や心配を親自身が解決することが大切です。

 

5. 監視しない

 

誰でも監視されていると嫌なものです。子供も外では評価を受けたり、頑張らなければならない場面があって、ストレスを抱えています。

 

家に帰っても、監視されるように見られていては、気が休まりません。自分から何かしようとする意欲が沸かなければ、干渉したくなるといった悪循環になるので、あまり細かく見ない方が良いでしょう。

 

代わりに、親自身が読書や料理、手芸など好きなことを楽しんでいる方が、居心地が良い場になり、過干渉を回避できます。

 

おわりに

 

子供をコントロールしてしまう時、怒る時もそうですが、親の欲求が満たされるだけで、子供にとっての利益がありません。

 

主体が親なので、自分で考える力が育たず、結果的に子供が「自分のことが自分で決められない」状態になる可能性があります。

 

子供を含め、他人を変えることはできません。変えようとしている時には、「何かおかしいぞ?」と自分の心を覗いてみる必要があります。自分ではわからない時には、誰かに相談してみるのも良い方法です。

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