うちの娘、毎週見ているアニメを見るのやめようかな?と言ってきました。なんででしょう?
今回は小3の娘との実際のやりとりから、この頃の小学生の心の発達を考えていきます。ちなみに、そのアニメは幼稚園年少から見ています。
2. 小学生だからこそ感じられる気持ち
3. 客観的事実を集めて判断するのは難しい
4. 親にしないで欲しいこと
5. 心が成長する上で植えつけてはならないもの
1. 「あのアニメ見るのやめようと思うんだけど・・・」
幼稚園年少から見ているアニメ、突然娘が見るのをやめようかな、と言い出しました。
私「どうして?」
娘「だって友達で見ている子いないし、変だと思われるかもしれないから」
私「周りから、変だと思われるのが嫌なんだね」
娘「うん」
私「あの番組、大人でも見ている人たくさんいるよ」
娘「そうなの?」
私「見たかったら見たらいいし、好きにしていいんだよ」
娘「もう少し見ようかなぁ、でも知ってる人に見てること言わないでね」
私「OK、ママが人に言ったりするのが嫌なんだね」
娘「うん、だから言わないでね」
私「言わないようにするね」
これが、実際のやりとりです。
2. 小学生だからこそ感じられる気持ち
誰かからバカにされた、といった事実はないようですが、幼児期と違って、人と比べられるようになったことで、人と自分の違いに気づけるようになっています。
「みんな」「普通は」「女の子は」といったものから外れてしまうことで、みんなより幼い、違うことをしていて、バカにされたら嫌だ、恥ずかしい、といった気持ちを感じることがあります。
3. 客観的事実を集めて判断するのは難しい
会話の中であったように、「あの番組、大人でも見ている人たくさんいるよ」という部分、これは客観的な事実です。
しかし、娘は、あれは幼児が見るもので、だから小学生の自分が見るのはおかしいんじゃないか、と感じ始めたようでした。
周りとの比較、自分がどう思われているか、思い巡らせることができても、大人のように、それは事実か推論か?と検討するまでには至りません。
大人ならば、好きなものを見るのに、オススメを取り入れたとしても、人の意見で見るのをやめることはないかもしれません。自分の好きなものと、他人がそれをどう思うかは、関係ないからです。
4. 親にしないで欲しいこと
小学生にもそれぞれ趣味があります。それが親の望ましいこと、あまり好ましくないこと、色々ありますね。
小学生だけでなく幼児も、親が自分に対して思っていることを、とても気にします。それを踏まえ、して欲しくないことは、“言わなくていいことを言う”です。
幼児ならわかりやすいですが「うちの子、まだオムツしてるの」など、大人に悪気はなくても、子供は、とても自尊心が傷つきます。恥の意識が植え付けられます。
娘のテレビ番組の件は、私が友達に話たことがあったので、幼いとかバカにしている、といったニュアンスを感じたのかもしれません(そこまで話てはないですが)
5. 心が成長する上で植えつけてはならないもの
小学生時代は、発達心理学では生産性と劣等感がせめぎあう時期です。この時、劣等感が植え付けられると、「自分はダメな存在」「何もできない」と発展してしまうので注意が必要です。
人とは違うことで、「自分は変だ」とか「恥ずかしい」などと思わなくて大丈夫、と大人が行動できていると良いです。
この時期大切なのは、小学生は劣等感を植えつけないことです。
わざわざ、幼いことや、勉強ができない、給食を食べるのが遅い、などと親が言う必要はなく、本人に恥ずかしい気持ちを抱かせたり、恥を利用してしつけてはならないのです。
おわりに
娘との会話をしながら、「あぁ、こうやって好きなものを手放していくのかなぁ」と思いました。少なくない数の大人が、「自分の本当に好きなこと?」「自分がやりたいこと?」とコンサルを受けています。
「みんな」「普通は」という声に趣味を手放した結果、「自分が何者かわからない」勉強や仕事一色できた結果、うまくいかなくなると、何のために生きているかわからない、という思考になってしまいます。
幼少期の好きなものは、しつけや環境の影響を受けず、“子供の心”から発せられる「好き」なのです。この「好き」をいくつも持ったままでいられることは、何かうまくいかないことがあっても、心を支える可能性のある、大事な依存先となりえます。
コメント